日本代表アウェー2連戦の11月W杯最終予選27人発表 「全世代」「全ポジション」総力戦に「土俵際の戦いで残り6試合全力で」森保監督
4日=オンライン 11月11日にベトナム、16日にオマーンと2戦連続でアウェー戦となる11月のカタールW杯アジア最終予選に臨む日本代表メンバー27人が発表された。DF旗手怜央(川崎F)、ベルギーのMF三笘薫(ユニオン・サンジロワーズ)が初めて招集され、19年のコパ・アメリカブラジル大会に出場したFW前田大然(横浜FM)、FW上田綺世(鹿島)も選出されるなど、東京オリンピック出場組と代表合わせての「全世代総力戦」となった。
3日にJリーグ連覇を果たした川崎フロンターレから、その勢いを示すように、DF谷口彰悟、DF山根視来が復帰。三笘、旗手に加え、GKには38歳のベテラン川島永嗣(ストラスブール)、DF板倉滉(シャルケ)、MF田中碧(デュッセルドルフ)、MF守田英正(サンタクララ)とフロンターレカラーも鮮明に。
またこれまで代表発表は、ポジション別のリストで一覧表が配布されてきたが、今回からMFとFWの区分はなく、MF/FW の表記とした。これについて森保一監督は会見で「FWの表記で、MFでプレーしてもらったり、MF登録でFWとしてプレーしてもらう選手がいる。またDF登録でもMFの役割をしてもらうことがあった。特に攻撃的なMFとFWではどっちで起用するか決まっていないことが多くこういう形にさせていただいた。今回は2試合だが、長期の大会では、複数のポジションをやってもらう可能性があるということを選手に発信しており、表記でそれをお伝えできれば」と説明。こちらも「全ポジション総力戦」となる。
サウジアラビア戦で左ひざを痛めて離脱していたMF・堂安律(PSV)は、この日の27人のリストに含まれていなかったが、クラブのEL(UEFAヨーロッパリーグ)モナコ戦のメンバーに入り、自身も復帰を宣言している。森保監督は「コンディションを見て追加招集も視野に入れている」と、今後の招集の可能性を示した。ここまでの戦績は2勝2敗で、現在グループ4位。2位以内に自動的に与えられるW杯出場圏内に留まるためには、4連敗中のベトナムからの勝利だけではなく大量得点も必至だ。ベトナムは試合をハノイで、しかも有観客での実施を決定するなど、日本へ何とか「一矢」を報いようと挑んでくるはずだ。
欧州、日本と、気温、湿度が低い場所からハノイに向かい、しかもコンディションのばらつきを短期間でどう整えるかが重要になる。さらに、初戦で敗れ、勝ち点6で並んでいるオマーン(総得点でオマーンが3位)にもアウェーで勝たなければならない。森保監督は「(置かれた状況が)非常に厳しいということは認識したうえで、土俵際での戦いで残り6試合、全力で我々の力を出し切って最高の勝点(今回2試合で6点の意味)を取り、最終的にワールドカップへの切符を勝ち取る」と、土俵際と表現した。