スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2021年8月 4日 (水)

男子体操4人が会見 4人とも早くもパリ五輪の団体金メダルを宣言「ボランティアに感謝。オリンピックは凄いと感じられた大会」萱主将

4日=都内 全日程を終えた体操男子メンバー4人が揃って会見に臨んだ。団体総合で銀メダル、個人総合、種目別の鉄棒で金メダルと初出場ながら3つのメダルを獲得した橋本大輝(19)は「五輪初出場を感じさせないように準備をしてきた。楽しむことができたし、ノーミスでの演技がメダルにつながった」と、自信に満ちた表情で手応えを表した。しかし銀メダルに終わった団体を振り返ると、萱和磨(かや・かずま、24)は、「(金のロシアに)0・1(0・103点)差の悔しさは、もう金メダルを取りたいという思いに変わっている」と早くも雪辱を口にし、谷川航(25)も「(6種目3人ずつ)で18の演技ノーミスを達成できたのは本当に良かったが、時間が経つにつれて悔しさがこみ上げている」と続け、北園丈琉(18)も、「0・1が悔しい」と、競技日程が長く、団体総合の銀メダルから(7月26日)8日が経過しているだけに、全員初出場、決勝に進出した8カ国中もっとも若い平均年齢21・5歳の若いチームには、喜びよりも悔しさが増したようだった。
 また、種目別のあん馬で銅メダルに輝いた萱は「ボランティアスタッフやいろんな人から応援の声をかけてもらった。みなさんの理解あってこその五輪。本当に感謝してもしきれない。オリンピックって凄いんだな、と色々な方向から感じることができた」と、感慨深い様子でコメントした。体操は今年10月、初めて新体操同時開催の世界選手権(北九州市)が早くも開催される。早くも目標を揃ってパリ五輪の金メダルに据える次代の若きエースたちはエネルギーに満ちあふれ、「まずは休息を取ってから」といった五輪後の定番ともいえる言葉さえ、必要ないようだ。

[ 前のページ ] [ 次のページ ]

このページの先頭へ

スポーツを読み、語り、楽しむサイト THE STADIUM

増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

最新記事

スペシャルインタビュー「ロンドンで咲く-なでしこたちの挑戦」