なでしこジャパン 3戦目チリ戦でのGステージ突破にかける 「プラン通り」の試合運びもキラーにゴールを奪われる
高倉監督の体制ではイギリスには3戦3敗、この日で4戦4敗と、一度も勝っていない。しかし、2011年、アメリカとのPK戦を制して初の優勝を果たしたW杯ドイツ大会、実は最強に見えたなでしこジャパンもグループリーグでイギリスには負けている(グループ2位でトーナメントへ)。過去にさかのぼっても苦手な相手だ。
19年のフランスW杯の年は、国際親善試合で0-3、本番のW杯フランス大会で0-2、昨年も国際親善試合で0-1。昨年の試合を除く2試合に共通するのは、試合の序盤の失点だった。19年の2試合はともに、前半12分と14分。また19年のW杯で2点を取られた「日本キラー・ホワイト」に、この日もゴールを奪われてしまった。
高倉監督も「立ち上がり、とか、試合の入り方には気を付けてね、とずっと言っている。修正しなくては」と初戦後にも話した。外国勢は立ち上がりからパワーで圧倒してくるケースが多く、受けて立っている間に失点してしまう。しかしこの日は、序盤の失点、前半の失点を、組織的な、粘り強いマークで抑えた。負けた試合の収穫だろう。
「DFを組織し、プラン通り無失点で前半を終えたが、(失点の場面)そこの一発で決められたのは悔しい」と監督は唇をかむ。守備の集中力、そこから人数をかけて攻撃に行く形は、次戦のチリに何としてもつなげなくてはいけない。
チリに勝てば、イギリスとカナダの試合の結果によってはまだ2位通過ができ、3位通過の可能性もある。22人で戦いながら成長する、とチームで掲げた目標を実現するには、チリに勝つのが大前提だ。