スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2021年7月12日 (月)

サッカーUー24日本代表 キリンチャレンジカップで五輪に出場するホンジョラスを3-1で下す「関西でパワーをくれて感謝」2ゴールの堂安

12日=大阪・ヨドコウ桜スタジアム(4063人) 東京五輪の開会に先駆けて初戦・南ア戦に臨むU24日本代表は、16年リオデジャネイロ五輪4強の強豪で、東京五輪の北中米カリブ海予選を勝ち抜いて五輪4大会連続出場を果たしたホンジョラスと対戦。五輪の開会式23日より早く初戦の南ア戦を迎える日本にとって、「仮想メキシコ」(第2戦)ともいえる相手で、今週のホンジョラス戦とスペイン戦の親善試合で仕上げを行う重要な試合となった。
 試合は立ち上がりから日本が主導権を握る。日本は4-3-2-1のシステムで、オーバーエージの3人、吉田麻也、酒井宏樹、遠藤航と息の合ったコンビネーションで堂安律と久保建英が豊富な運動量で序盤から流れを掴んだ。右サイドから連続してチャンスを作った13分、FKのチャンスに久保がこれを右サイドから、DFとGKの間を狙うコースで浮かせたボールを蹴る。吉田がDFの裏を突いてこれに右足を合わせて先制点を奪った。40分にもオーバーラップした冨安健洋からのクロスを、林がゴール前で体を張ってキープ。これを堂安へとつないで追加点を決め、2-0で折り返した。
 コンディションの順調な仕上がりを示すように、速いプレスでホンジュラスのパスワークを走らせ、DFも安定した連携でシュートチャンスを作らせなかった。後半21分には冨安のオウンゴールで1点を失ったが、40分には、遠藤のパスから、後半交代で入った相馬が左サイドからゴール前へ、堂安が足を精一杯延ばしてスライディングする形で飛び込んでゴール。3-1とした。2ゴールの堂安は場内フラッシュインタビューで「立ち上がりの先制点が大事だった。後半、少し相手に流れを持っていかれた。五輪では、無観客と決まってしまいましたがこうして関西でパワーをくれるみなさん感謝しています」と話した。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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