東京五輪上限の決定に伴い、開閉会式、サッカー、陸上、野球など97セッションでチケット再抽選 7月6日に結果発表、落選なら払い戻し
23日=都内 東京五輪・パラリンピック組織委員会は、IOC、組織委員会などによる「5者協議」で五輪の観客数上限が収容定員50%以内で1万人に決まったのを受け、販売枚数が上限を超えるセッション、開閉会式、陸上、サッカー、野球など合計97セッション(販売する時間帯ごとの単位)のチケットについて再抽選を実施すると発表した。結果は7月6日未明に公表され、落選の場合は払い戻しされる。今回の再抽選で91万枚減となり、販売数は272万枚にまで縮小される。
海外観客の受け入れ断念や、1年延期でキャンセルした枚数により、上限に達していないセッションが8割にのぼるが、追加販売は行わない。
競技別の対象セッション数では、サッカーが30ともっとも多く、組織委によると男子決勝は3万枚以上が落選となる。野球は決勝など16、ソフトボールは日本が出場する1次リーグ開幕戦を含む7。陸上は男子100メートル決勝などを含む16。他にはゴルフ、ラグビー、サーフィン、近代五種も対象となった。保有する五輪チケットの払い戻しを、再抽選を待たず希望する人に対しては、7月6~15日に申請を受け付ける。
パラリンピックのチケットについては、7月16日までに決まる観客数上限を踏まえて判断する。再抽選を行う場合は結果を16日に発表し、希望者への払い戻しは16~26日に受け付ける予定。
また、観客については入場制限に加え、感染拡大防止のための観客の行動ルールを示したガイドラインを作成。検温、体調の把握や会場内でのマスク着用、大声の応援やハイタッチ、肩を組む応援を禁止するなど、ガイドラインを守らない観客には、入場拒否や退場といった措置が取られる場合も示す。
Jリーグ、プロ野球ではすでに1年以上に渡って、サポーター、ファンたちが拍手だけで応援し、売店、トイレの利用、スタジアムを退場する際にもスマホや案内で時差を作り、密の状態を避ける「新しい観戦スタイル」を確立しており、参考になっている。ガイドラインはパラリンピックが観客を入れて開催する場合も適用される。