スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2021年6月21日 (月)

川淵三郎村長「選手たちに心からのご支援をお願いしたい」選手村公開に報道陣に要請 選手村「専門家」の橋本会長は「東京が過去最高の選手村」と各国選手に太鼓判

20日=東京都中央区 東京五輪・パラリンピックの選手村(東京都中央区晴海)が報道陣に公開され、村長を務める元日本サッカー協会会長の川淵三郎キャプテン(84)が「不満もあるだろうが、メディアのみなさんに御願いがあります。大会にご協力を」と、大会成功に向けて報道各社への協力要請に声を振り絞った。57年前の1964年東京五輪ではサッカーの日本代表FWとして得点を奪うなどオリンピアンとして活躍した
村長は「どうか選手たちに心からのご支援をお願いしたい」と、選手たちへの声援を呼びかけ、「皆さん、(開催に)ご不満もあるかもしれないが、ここまで来たのだから、日本の国力、信頼感やプライドを世界に発信できるようにご支援をお願いしたい。マスコミにもそこに心を砕いてもらいたい」と、大会指定のスポーツウエアで、マイクも不要なほどの大きな声で訴えた。
 この日の内覧会には、橋本聖子会長も出席。「過去の五輪には申し訳がありませんが、今回が1番の選手村です。選手村は選手にとってくつろげる大事な空間。スタッフ一同、きめ細やかな対応をしていきたい」と、選手として7回、団長として4回、選手村での長期滞在を経験した「専門家」として、東京の選手村を高評価した。選手村のプレオープンは7日、開村は同13日となり、パラリンピックの閉村式となる9月8日まで2カ月の長丁場となる。組織委員会は21日、観客上限について、IOC(国際オリンピック委員会)などと、トップ級の協議を行い方向性を定める。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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