五輪選考会兼陸上日本選手権男子100㍍ 多田修平が10秒15で初優勝で初五輪内定、山県は4位小池と1000分の1秒差で内定 女子やり投げ北口もVでトップ内定
25日=大阪・ヤンマースタジアム長居 東京五輪代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権男子100㍍は、9秒台が4人揃うかつてないハイレベルのレースとなり、今季10秒01を出した好調の多田修平(25=住友電工)が10秒15で優勝した。日本記録保持者(9秒95)山県亮太は10秒27で3位、2位にはデーデーブルーノ(21=東海大)が10秒19の自己新記録で入った。3大会連続出場を決めた多田と4位の小池祐貴(住友電工)は同タイムの激戦で着順がついた。陸上では1000分の1秒単位で計測した記録を、100分の1秒単位に切り上げてタイム発表がされる。3位山県と4位小池の公式記録はいずれも10秒27だったが、何人かの選手が同じ記録の際には、1000分の1秒単位を着差判定のため使い、その時のみ公表される。今回は山県が10秒264で、小池が10秒265だった。
アキレス腱を痛めていた桐生祥秀(日本生命)は10秒28で5位、サニブラウンハキームは10秒29で6位となった。追い風0・2㍍。山県は会見で1000分の1秒を分けたものは何か?と聞かれ「運ではないですかね」と、安堵の表情を浮かべた。女子やり投げ決勝では、66㍍の日本記録保持者の北口榛花(はるか、23=JAL)が、61メートル49で2年ぶり2度目の優勝を果たし、今日本選手権で初の東京五輪代表内定1号となった。北口は、すでに2019年5月にフィールド種目で最も早く東京五輪参加標準記録の64メートルを突破しており、今大会で3位以内に入れば代表に内定するなか、途中激しい通り雨に遭うなど悪条件を跳ね返してしっかりと優勝で初の代表を勝ち取った。