東京五輪コロナ対策規則集(プレーブック)第三版を公表 違反者は選手資格の停止、罰金、国外退去など罰則を明記
15日=都内 東京五輪・パラリンピック組織委員会とIOC(国際オリンピック委員会)は、大会期間中の新型コロナウイルス感染予防策をまとめた「プレーブック」(規則集)第3版を公表し、選手や関係者が定められた規則に違反した場合、警告、一時、もしくは永久の、アクレデーション(選手証明書)のはく奪、大会からの除外、金銭制裁、政府の判断のもとに国外退去などの可能性を明記し、ルールに対しコンプライアンス規定を加える厳格化をした。7月1日から適用される。処分の基準についてIOCは「CLO(各国に置かれるコロナ対策責任者)が重要な役割を持つ。まずはCLOに(違反にあたるかもしれない)情報を入れ、その後センターにてファクトを調べる」と説明。制裁金の金額について現時点では決定していない。五輪では組織委とIOCが協議し、IOCによる支援チームを通じて制裁を懲戒委員会で適用する。
選手の検査は、唾液抗原定量の検体を午前9時か午後6時に提出でき、結果判明は12時間後、もし陽性の場合はより厳格な鼻咽頭PCRで再検査を行い、3~5時間で結果が出る。毎日の検体提出機会を朝と夕の2度設けることで、例えば夜の決勝には出場できるよう競技者の立場をより重視し、偽陽性による競技への影響を最小限にするのが狙いとなる。検体は各国選手団の「コロナ対策責任者」らが集め、選手村や競技会場で提出する。また、例えば、食後などは検査の精度が下がる点を不正に用いるケースを防ぐため、抜き打ち検査が実施される可能性もある。組織委は、プレーブックを作成した時期に前提となっていなかったワクチン接種をした選手、関係者について、検査回数を減らす、行動範囲を広げるなどの特例措置は講じないとしている。