サッカー ハンドのルール解釈が変更 意図的か否か、主審の判断に 男女五輪代表は親善試合から採用へ
5月31日=日本サッカー協会は、国際サッカー評議会による21~22年シーズンの競技規則改正についてオンラインで記者会見を開いて解説し、今月行われるU-24(五輪)日本代表の国際親善試合、ガーナ戦とジャマイカ戦2試合と、「なでしこジャパン」(女子日本代表)の国際親善試合、ウクライナとメキシコ戦2試合でこの新ルールが適用されると発表した。主な変更点はハンドの解釈についての条文。「競技者の手や腕がボールと接触した場合でも、すべてが反則になるわけではない」と手や腕にボールが当たった全てが「ハンド」の反則にならない、とした原則が明示されている。近年、ハンドの反則については厳格で細分化された解釈が運用されており、今回の改定では、反対に「競技者の手や腕が肩の位置以上の高さにある」といった位置に言及する規定は削除された。これにより「主審が状況に応じて妥当性を判断するもの」と、主審が意図的かどうかを判断する裁量を任される結果となる。原則を背景に、以下4つのケースはハンドになるとした。
①手や腕をボールの方向に動かし、手や腕を用いて意図的にボールに触れる
②競技者の体を不自然に大きくした状態で手や腕でボールに触れる
③GKを含めて、偶発的であっても、手や腕から相手チームのゴールに直接得点する
④偶発的であっても、ボールが自分の手や腕に触れた直後に相手ゴールに得点する
今回、6月に一早く新競技規則で東京五輪の男女代表の親善試合を行う理由について、黛審判委員長は「五輪本大会前に、新ルースの解釈に慣れておく必要がある」と、狙いを明かした。