スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2021年4月 8日 (木)

サッカー女子日本代表なでしこジャパン 五輪イヤー初戦 世界ランク47位のパラグアイに7-0

8日=仙台ユアテックスタジアム サッカー日本女子代表「なでしこジャパン」の五輪イヤー初戦、昨年以来約1年ぶりとなる国際試合は、FIFA(国際サッカー連盟)女子ランキング47位(日本は10位)のパラグアイと行われた。東京オリンピックに向けても重要な対戦で、高倉麻子監督は、アストンビラに所属するFW岩渕真奈や、昨季なでしこリーグ得点王のFW菅澤優衣香(浦和)ら攻撃力を確認するエース2人を先発起用し、4-4-2の右サイドに21歳のMF北村菜々美(日テレ)が入り日本代表デビューを飾った。試合開始から圧倒的な力の差をもってボールを支配。6分、右サイドからのフリーキックから、ゴール前で岩渕が相手選手と競ってこぼれたボールを、DF南萌華(浦和)が右足で先制点を奪った。26分、中央をコンビネーションで突破し、MF三浦成美(日テレ)のラストパスに抜け出した岩渕が倒れこみながらループシュートでゴールネットを揺らした。36分にはオウンゴールを奪い3点リードで折り返した。
 後半7分、宝田沙織(ワシントンスプリット)ドリブルで運んで敵陣中央から縦パスを出すと、岩渕は縦に送り、受けた三浦がDFのチェックを受けながらすぐ左の菅澤へ。菅澤は体勢を崩しながらゴール前で押し込み、得点を奪った。後半
18分、ハーフウェーライン付近から宝田が送ったロングパスで走り込んだ岩渕が、ボールの落下地点をうまくとらえ5点目を挙げた。試合終了間際にはゴール前の混戦から籾木結花、最後は田中美南が決めて7-0で勝利した。11日には五輪会場でもある国立競技場で、日本代表として男女通じて初の国際親善試合(対パナマ)に臨む。
 高倉監督「たくさんの方々に来ていただいて感謝したい。選手はファイトしてくれたと思います。フィニッシュが取れないところ、精度を上げるのを課題にしていきたい」 
 

 

 

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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