スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2021年3月25日 (木)

サッカー日本代表日韓戦 山根の27歳最年長での代表初出場初ゴールなどで3-0 

25日=日産スタジアム(8356人) 新型コロナ感染拡大が続くなか、国内での日本代表戦としては2019年以来1年4か月ぶりとなる親善試合が韓国と行われ、日本は2-0でライバルを下し、来週再開するW杯カタール大会アジア2次予選モンゴル戦(30日、フクダ電子アリーナ)への弾みを付けた。日本は、GK権田修一(清水)に、日本代表デビューとなった右サイド山根視来(やまね・みき、川崎)、左サイドに佐々木翔(広島)と、Jリーガー3人と、8人の海外組と現時点でのベストメンバーで臨む。前半、4-2-3-1で、ブンデスでも高い強度でプレーを磨く遠藤航(シュトゥットガルト) 、ポルトガルに移籍した守田英正(サンタクララ)のダブルボランチが、高位置で韓国ボールを奪い早い展開で攻撃に転じて主導権を完全に握った。前半16分、敵陣中央の右から、その守田がディフェンスラインの裏を狙ってスルーパス。こぼれ球に素早く反応した大迫がDFと競りながら技が光る右足からヒールパスでペナルティエリアにボールを落とした。ここに右サイドバックの山根が走り込んで鋭いシュートをたたき込み先制点を奪った。山根は代表初出場での初ゴールと史上34人目のゴールとなり、27歳での代表初ゴールは史上最年長となった。
 シュートでフィニッシュできない韓国に対し、日本は27分、カウンターに。前線で大迫がボールをキープし、駆け上がった鎌田がドリブルで持ち込んで右足でゴール左へ。2-0とリードを広げ前半を終えた。
後半21分、森保監督は左サイドの佐々木に代えて24歳の小川諒也(FC東京)を投入。山根と並び、日本代表の新たな両翼を担うと期待される若手にチャンスを与えた。後半28分、後半から鎌田に代わって入った江坂任(えさか・あたる、柏)のCKから、吉田のブラインドでヘディングに入った遠藤がゴール。攻撃に迫力を欠いた韓国を3-0と突き放し勝利をおさめ、モンゴル戦への勢いをつけた。
山根 呼ばれた以上自分の力を出さなくてはならない。継続してやっていきたい 
吉田麻也 10年ぶりのホーム勝利は、新しい選手も結果を出してくれた。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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