Jリーグ、NPBとも現地医療機関への負担ないキャンプに「キャンプ中断も選択肢、専門家と検討する」斉藤コミッショナー
25日=オンライン 昨年3月からJリーグとNPB合同で続ける「新型コロナウイルス対策連絡会議」がオンラインで行われ、NPBの斉藤惇コミッショナー、Jリーグの村井満チェアマン、賀来満夫氏、三鴨廣繁氏、舘田一博氏の専門家チームが会見に出席した。
専門家チームからは、プロ野球は2月1日、Jリーグはすでに始まっているキャンプ中に、現地の医療体制に負担をかけない準備をするように改めて助言がされた。選手、チームスタッフだけではなく多くの立場でサポートが入るため、一定のルールで規制するのは難しい。しかし、感染者が出た場合には、「自宅療養」「ホテル療養」での隔離対応とし、このための手引きを取り寄せている。斉藤コミッショナーは「定量的なルールで決めるのは難しいが、クラスター(集団感染)的な現象がもし起きた場合を考えて、キャンプ中断の条件はきちんと考えて臨む」と、専門家チームと連携したうえでキャンプを続けるか中断するかを判断する点も議論された。
JリーグはPCR検査をキャンプ出発前、到着後は週1回のペースで行い、サインなどのファンサービスは原則禁止となる。地域での外食、会食も控えるように各クラブに通達。村井チェアマンは「サッカーは野球と違いクラブ数も多く、キャンプ地が広範囲になる。また移動手段も様々あるので個々、啓発していきたい」と話した。
また 会議では、2月下旬に国立病院機構など医療従事者から先行接種すると予定されるワクチン接種について、愛知医科大の三鴨廣繁氏が「スポーツ界も実行し、観客を入れるためには必須アイテムになる」と説明した。3月には高齢者、その後に全国民へというスケジュールが予想される。三鴨氏は「有効性は94~5%。安全性は局所反応(皮膚の発赤、痛みなど)が10~20%どのワクチンにもある。ワクチンプランニングができるなら、試合前日は避けて欲しいと伝えた」と、シーズン中に接種が始まった場合、選手の健康のために間隔が重要だとの見解を示した。