緊急事態宣言下での大阪国際女子マラソン 市街地から長居公園周回コースに変更 厳戒のなか前田、一山が日本記録に挑戦
21日 31日に行われる大阪国際女子マラソンについて、主催者(日本陸上連盟、組織委員会)は当初予定されていた42・195㌔の市街地折り返しのコースではなく、長居公園内の周回コースに変更すると発表した。今年40回の伝統の女子マラソンは、大阪府に緊急事態宣言(13日)が発出されているなかで行われることになり、中止も検討されるなど様々な意見を協議したという。緊急事態宣言の措置として、イベントは最大 5000 人かつ収容率 50%以下の制限内で、十分な感染防止策を講じれば開催することが認められ、大会は例年より厳しい資格記録(2時間50分以内での完走基準)を設けて参加者を99人まで制限。スタジアムも無観客、沿道の応援も自粛を呼び掛けていた。
しかし御堂筋を折り返しすコースでは、大規模な交通規制によって密集や密接といった感染リスクの拡大を誘発する可能性が不安視された。また、42㌔の市街コースでは2000 人を超えるボランティアの参加にも安全確保が求められる。
そこで、公道ではなく長居公園内1 周 2.8km のコースを約 15 周する措置となった(ヤンマースタジアム長居が発着)。日本陸連の距離計測、 WA(世界陸連) による認証はすでに終わっており、記録は公認される。
今大会は、東京五輪代表の前田穂南(天満屋)、一山麻緒(ワコール)が出場し、野口みずきが2005年ベルリンで樹立した日本記録2時間19分12秒の更新を狙う。そのため、コロナ禍で海外から招待できないペースメーカー役に、川内優輝ら4人の男子が起用される特別措置も取られている。川内は、女子の日本記録更新に「男子も、代表でなくても、オールジャパンの気持ちで貢献する」と話している。