陸上日本選手権 女子5千㍍は田中希実、同1万㍍は新谷仁美が18年ぶり日本記録で優勝 東京五輪代表に内定
4日=大阪・長居 6月から延期された陸上の日本選手権長距離種目が行われ、女子5000㍍ですでに五輪参加標準記録15分00秒10を突破していた豊田自動織機TCの田中希実(21)が15分05秒65で優勝し初の五輪代表に内定した。同じく参加標準記録を突破している廣中瑠梨佳(20=日本郵政グループ)は15分07秒11で2位だった。田中はレース後「自分の力に自信が持ち切れず、こわいなかだったがしっかり力を出し切れてよかった。どんな展開になっても最後は勝ち切る、という思いでレースを進めていた。こんなに苦しい思いをして取った(五輪代表)権利なので、絶対に無駄にせず自分自身としっかり向き合っていきたい」と話した。女子1万㍍では2012年のロンドン以来8年ぶりの五輪復帰と、02年に渋井陽子が樹立した日本記録の18年ぶりの更新を狙う新谷仁美(にいや・ひとみ、32=積水化学)が30分20秒44で優勝。2000㍍から独走で30分48秒89を大幅に更新する圧倒的な走力を見せ、目標をともに叶えた。新谷はレース後「久しぶりに満足するレースができたのは皆さんのお陰。結果へのこだわりはとて強く、最高のパフォーマンスを見せたかった。五輪では国民皆さんに最高のものをお見せしたい」と、一度は引退してカムバックした五輪に特別な思いを込めた。