スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2020年10月21日 (水)

東京オリンピック・パラリンピック  感染予防対策を含めた観客等への警備チェックを実地トレーニングで確認

21日=都内 来年の東京五輪・パラリンピック組織委員会は、有明で19日から3日間かけて、観客らが競技会場に入る際に通る手荷物検査エリアの「スクリーニング実証実験2020」を行った。最終日は、メディア公開され、実際に20人の観客がセキュリティを通過する様子が公開され、入場時には、最初に非接触型の検温計で体温を測定、並ぶ際には1・5㍍のソーシャルディスタンスを取るよう地面にシールが張られる。五輪が今夏に行われる前提で、すでに金属検査機などの資材は確保済みだったが、延期となり、実地トレーニングの場を失っていた。今回の3日間の実験の目的について、組織委員会警備局長の岩下剛氏は「コロナを踏まえた検査を想定し、警備の実践を現場に経験してもらい、安心安全な東京オリンピックが準備されている様子を海外にも発信していきたい」と説明。総勢175人、3日間のべ880人を動員してチェックを行ったという。例えば、顔認証を使った場合、またマスクをしていない観客への対応、持ち込み禁止の物品を手荷物で発見した場合、検温をサーモグラフィで行うほか、ペットボトルをその場で試飲するケースと、車いすを使用する観客へのセキュリティチェックと、3日間でこれらを組み合わせて44のパターンで実験を行い、「1時間で何人チェックできるか、どれだけ迅速に検査エリアを通過し会場内に入れるか、確認できた」(岩下氏)とした。

[ 前のページ ] [ 次のページ ]

このページの先頭へ

スポーツを読み、語り、楽しむサイト THE STADIUM

増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

最新記事

カテゴリー

スペシャルインタビュー「ロンドンで咲く-なでしこたちの挑戦」