日本サッカー協会とWEリーグが国内競技団体として初めて「女性のエンパワーメント原則」に署名
23日=オンライン 日本サッカー協会(JFA)と、来秋11クラブが参加し開幕する日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)は、国連グローバル・コンパクトと「UN Women」が共同で作成した「女性のエンパワーメント原則(Women's Empowerment Principles=WEPs)」に、国内のスポーツ競技団体として初めて署名した。WEPsは、2010年3月8日に策定された女性の活躍推進に積極的に取り組むための行動原則。WEPsに参加している企業/団体は世界で3,769で、日本国内では263の企業が参加する(いずれも10月23日現在)。スポーツクラブでは、トルコのフェネルバフチェ、ブラジルのコリンチャンス、なども参加している。女性が力を発揮できる社会の実現に、「サッカー界での女性活躍を推し進めながらスポーツ界をけん引していきたいと考えています一般企業では到達しない層にもスポーツを通じることで到達するかもしれない」と、WEリーグ岡島チェアは参加の意義と変化への期待を口にした。
JFAは、この第1弾として10月31日から、サッカー界、スポーツ界のリーダーを志す女性を対象とした「JFA女性リーダーシップ・プログラム」をスタートする。女性活躍にサッカー、スポーツ界からアプローチを始めた動きは評価される。一方で、すでに参加する企業を含め、女性役員などの比率など、2020年までに定めた目標数値30%には遥か及んでいないのが国内の現状でもある。JFAのリーダーシップ・プログラムも、県協会やWEリーグ参加、もしくは参加希望クラブに公募をかけながら、サッカー協会の職員、理事、委員を除くとクラブ、県協会からの申し込みは9人に止まった。31日に始まるリーダーシップ・プログラムの柱に「意識改革」が置かれている。女性だけではなく、男性の意識改革も重要な支えになる。
■女性のエンパワーメント原則(WEPs)
原則 1トップのリーダーシップによるジェンダー平等の促進 2機会の均等、インクルージョン、差別の撤廃
3健康、安全、暴力の撤廃 4教育と研修 5事業開発、サプライチェーン、マーケティング活動 6地域におけるリーダーシップと参画 7透明性、成果の測定、報告