スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2020年9月 7日 (月)

Jリーグプロ野球合同で、観客上限5000人から段階的増加へ政府に要望書提出 9月中にも競技場収容人数比率で増加へ

7日=オンライン NPB(日本野球機構)とJリーグによる「新型コロナウイルス対策連絡会議」14回目が開かれ、NPBとJリーグは合同で観客数の上限緩和に関する要望書を8日にも政府に提出すると決めた。現在、大規模イベントに運用される政府見解は9月30日まで上限5000人となっている。しかし、両団体はともに6月から詳細なガイドラインを用いて観客、選手、関係者からも感染の拡大は起きておらず、現状の一律5000人ではなく、球場やスタジアムの収容人数によって「パーセンテージで」(連絡会議)上限の定数を段階的な移行ができるとする。要望書は早ければ明日にでも提出され、9月中にも段階的に観客の増加という、ポジティブな状況に転じる可能性がある。
  NPBの斉藤惇コミッショナーは「入場者数の次へのステップを考えていきたい」と話し、来夏の2020東京オリンピック・パラリンピックや、他のスポーツイベント、音楽イベントにも影響を与える取り組みになると話す。Jリーグの村井満チェアマンも「個人的な案」と前提したうえで、希望を明かした。現在、例えば日産スタジアムは5000人の場合、収容可能人数7万人に対して93%、埼玉スタジアム、味の素スタジアムも5000人の一律では収容人数の9割以上が空席となる計算になる。村井氏は「これを一席あける、または1メートルと濃厚接触がない前提のソーシャルディスタンスを基準とすれば30%ほど(稼働が)になる。要望書にはこうしたラインはご提示できればと思う」と、あすの臨時実行委員会でJ内部、またNPBとのとりまとめを行った上で要望書には希望の人数比率を加えたい意向だ。
 専門家会議の三鴨氏も「5000人は、科学的な根拠はそれほどない数字。プロ野球、Jリーグのガイドラインがひとつの見本となってほかのスポーツも運営されており、これが来年のオリパラにつながると確信する」と支持。賀来座長は「両団体だけではなく、観客も一緒になって努力をしてきた大規模イベントの在り方を高めていくチャレンジ」と、政府見解を超えて前進する方向性を専門家としてもバックアップする。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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