スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2020年9月 6日 (日)

今季絶好調のケンブリッジ飛鳥 3連戦目を10秒13で締めて、来月日本選手権で4年ぶりタイトル狙う

6日=富士北麓ワールドトライアル(山梨・富士北麓公園陸上競技場) タイムトライアル形式で行われるレースで、男子100㍍1本目に、8月29日のナイトゲームス・イン福井で10秒03自己新をマークし好調のケンブリッジ飛鳥(27=ナイキ)が10秒13(追い風0.6㍍)をマークし、小池祐貴(25=住友電工、10秒33③)、飯塚翔太(29=ミズノ、10秒34④)に先着して1組目のトップとなった。この日は、2013年以来となる200㍍にもエントリーし、7年ぶりの自己記録更新が期待された。しかし100㍍のアップの際に左ひざ付近のハリと痛みを感じたため「無理をせず」(ケンブリッジ飛鳥)棄権。「(200の棄権は、今度こそ走るとメディアにも話していただけに)ちょっと恥ずかしくなった・・次回はこっそり走るろうかと」と、苦笑いした。

ケンブリッジは、コロナ禍で多くの制約を受けながら迎えた7月24日の今季初戦、東京選手権(駒沢)で予選、準決勝、決勝の3本レースにチャレンジし、予選から10秒29、10秒26、10秒22と、抜群の安定感とタイトルをかけたレースへのカンを備えた。8月23日には国立競技場でセイコーグランプリに出場し、予選10秒11、決勝は10秒16で桐生祥秀(日本生命)に次いで2位に。綿密な計画のもと福井で自己新をマークするなど、記録だけではなく、一段も二段もステップアップしたレース運びも注目される。100㍍は、7月からこれで4レースこなしており(3連戦)ケガから復帰後不安視された「地力」も十分アピールしている。
コロナ禍での練習不足に、慎重にレースを選んでもおかしくないが、7月から連続し出場をしてきたのは、完全復帰した体に、新たな感覚をたたみこんでおきたかったからだろう。レース後、狙っていた10秒0台が出なかった点に「もの足りない部分もあったが、3連戦の疲労もあるなかで、練習も兼ねたいい走りができた。特に、スタート直後に頭が起きるのが早かったのと、つなぎの部分は(体に)うまく覚えこませることができたと思う。日本選手権を取って、自信と来年(東京五輪)へのモチベーションにしたい」と、10月の日本選手権(1日から3日、デンカビッグスワンスタジアム)に照準を合わせる。今後は休養を挟み、16年以来となる100㍍「日本最速」タイトルを狙う。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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