スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2020年6月10日 (水)

「Withコロナ Afterコロナ Beyondコロナで日本をバスケで元気にする」Bリーグ・島田新チェアマン会見

10日=都内 バスケットボール男子Bリーグの新チェアマンに7月1日付けで就任する島田慎二氏(49)が会見し「チェアマン就任の打診は驚いた。しかし難儀な時だからこそ、受けるべきだと直感した。喜んで火中の栗を拾う」と、第一声をあげた。

任期途中の大河正明チェアマン(62)が辞任。この日の臨時会員総会で、島田氏が候補たる理事に信任され、16日の理事会をもって正式にチェアマンに決議される予定となっている(着任は7月1日)。当初、ウェブ会見を予定したが、「私が、リアルでやりたいと、大河さんにご相談させていただいた。私のキャラクターとしても、WEBではなかなかでは伝わりにくいのではないかと思いました」など、多くの会見がまだリモートで行われるなか、あえて強い気持ちを優先した。

 島田氏は日大出身。2012年に当時経営難に苦しむbjリーグの千葉社長に就任し、経営難からクラブを建て直した。人気、実力ともにリーグトップクラスのクラブへと成長させた手腕を買われ、17年からは千葉社長、Bリーグ副チェアマンを兼任してきた。

 昨季は3分の1のリーグ戦で全日程が終了。今後クラブの経営も厳しくなってくる。島田氏はこうした状況を、3月に打ち切られた19~20年シーズンを「Underコロナ」、今年必ず開幕させたいとする20~21年シーズンを「Withコロナ」、ワクチンができた後のシーズンを「Afterコロナ」と位置付ける。
「今後は、AfterコロナでV字回復を目指す。すべてのステークホルダーとともにコロナに打ち勝ってBeyondコロナ(コロナを超える)を実現したい」と、力を込めた。こうしたフェーズごとの戦略をメモしたのか、手元には厚い黒手帳を置き、それを時折見ながら次々と話す姿に、WEBではなくリアルな会見を選択した思いが表れていた。

 日本バスケットボール協会・三屋裕子会長

「日本全体が落ち込んでいる今、バスケットボール界は改めて一体となって、この危機に立ち向かい、打破し、超えて日本を元気にすること。これが我々の使命だと思っています。島田新チェアマンと一緒にこの使命を果たしていきたいと思っています」

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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