日本サッカー協会 23年女子W杯招致投票3日前になって断念 「東京五輪の延期で潮目が・・・苦渋の決断」田嶋会長
22日=都内 日本サッカー協会(JFA)はこの日、臨時理事会を開催し、開催国として立候補している2023年のFIFA(国際サッカー連盟)女子ワールドカップの招致を断念すると緊急決定した。FIFAは25日の理事会で開催地を決める予定で(日本時間26日午前1時)、直前で断念となった。FIFAの現地視察などをベースにして作られた評価報告書で、日本は共催を目指すオーストラリア・ニュージーランドに次ぐ2番手だった。田嶋幸三会長は22日オンライン会見をい「苦渋の決断。潮目が大きく変わったのは、東京オリンピックの1年延期によって、女子では2つのビッグイベント、オリンピックとW杯を2年の間に同じ国(日本)で行うのか、というネガティブな意見が多くなったところにある」と、東京五輪の延期によって、逆風が吹き始めたと明かした。
また、FIFAの希望として、女子W杯を初めて南半球で行う歴史的なトピックへの希望や、経費を考えても「共催」が今後のビッグイベントの主流になりつつある背景と、今大会から参加国が32に増加するにあたって共催が一層魅力的だったなど、劣勢となった様々な要因を説明した。
日本協会は女子の普及や育成、強化に注力し、予算も確保。W杯招致が、東京五輪や21年秋開幕のプロリーグ「WEリーグ」に並ぶ人気獲得、マーケティング拡大の目玉となっていた。4日にはブラジルが立候補を取り下げ南米連盟の票は一本化され、またASEAN連盟はオーストラリア・ニュージーランドの共催を全面的に指示を表明。残るコロンビア、日本と3立候補の争いに戦わずして舞台を降りた格好となった。