スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2020年4月13日 (月)

浦和GK・西川がウェブ会見 縄跳び、トランポリン、ランニングに岡崎の体幹トレでフィジカル維持「今は、受け入れる時」

13日 浦和レッズのGKで主将の西川周作(33)が、オンライン会議「ZOOM」を使いメディアとのWEB会見を行った。レッズは、埼玉を含む7都府県に新型コロナウイルス対策へ緊急事態宣言が発出された7日以降、クラブの活動の当面の休止を決定しており、これに伴い選手たちの自宅待機もさらに延長されている。Jリーグの再開も5月9日と一度は決定したが、こちらも日程の再編が見通せない状況に。そうしたなか、クラブ、選手はSNSの発信だけではなく、メディアへのオンラインでの対応や選手、クラブ一体となってサポーターへの情報共有を「今後も色々と模索していきたい」(広報・山本洋平氏)とする。西川は、自宅待機、トレーニングでの大幅な制限も受ける困難な現状を「今は受け入れる時だと思う」と、選手、クラブ関係者、何よりサポーターの健康、安全を願う姿勢を強く示した。
 
 
GKとして、生きたボールを扱えない焦燥感は口にしたが、そのうえで、日頃はあまり持てない2人の娘さんとの時間を楽しみ、庭で一緒にトランポリンをし、ふくらはぎの筋肉に刺激を入れるため縄跳びを取り入れ、ランニングは約40分、人通りがない夜に行っているとメニューも明かす。
 国内外のサッカー選手たちも同じ状況のなか多く動画を投稿し、クラブの閉鎖、活動休止と向き合っている姿にも励まされているようだ。
 中でも、乾貴士(31=エイバル)が出すリフティングの宿題は「真似できないが、いちファンとして毎回楽しみ」と笑い、反対に参考選手に実践している岡崎慎司(33=
ウエスカ)の体幹トレーニングを「体幹トレーニングのメニューはクラブからももらっているが、(岡崎のもので)結構追い込める」と、効果を口にした。選手として皆、厳しい状況下にいるが、こうして選手間で、普段は見られない「虎の巻」の一端を、初めて見られるのが新鮮な発見だともいう。
 今後はクラブと相談のうえ、サポーターとの交流についても検討する。西川は「(サポーターに)会えなくてさみしい。ば声を浴びせられたり、喜びを分かち合ったり・・・早くそういう日を迎えられるように精いっぱい準備する」とした。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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