Jリーグとプロ野球へ「早期開催は難しい」新型コロナ対策会議専門家が提言 Jは25日、NPBは23日新たな計画検討
23日=都内港区 JリーグとNPBによる4回目の「新型コロナウイルス対策連絡会議」が行われ、会議に参加する専門家は「現時点では早期開催は非常に難しい」と提言した。会議は12日に次ぐもので、プロ野球の斉藤惇コミッショナー、Jリーグの村井満チェアマン、感染症の専門家3人などが出席して、新型コロナウイルスの感染状況、各チームの感染防止対策を物資面や観客とどのように共有できるかなど現状を確認した。対策連絡会議の座長でもある東北医科薬科大学の賀来(かく)満夫特任教授は、「現時点では早期開催は非常に難しい」と、第1節から中断している再開(4月2日)目指すJリーグ、開幕を4月10日をめどに延期してきたNPB両方に対して助言したと明らかに。「屋外、屋内であっても、イベントの前後において(交通機関の利用ほかでの)リスクがある。全国から集まって、それぞれに(また生活圏に)戻る。開催については現状、できるだけ遅らせて頂きたいとお願いした」と加えた。プロ野球は、23日午後から12球団代表者が集まって、来月10日以降としているシーズン開幕について協議を行う。Jリーグは当初の予定通り、25日、全56クラブの実行委員による実行委員会で、来月3日の公式戦再開について話し合うが、村井チェアマンは、2週間ごとに送る形で、消毒液などの物資や(体温を測定するための)サーモグラフィーなど準備できるか検討していく。合わせて、高齢の方々や海外から帰国なさった方々、持病のある方にどのように対応していくをクラブと考えたい」とした。専門家からは「今後自治体との緊密な連携が必要」との声をあがったが、感染状況、感染経路は地域によって異なっている現状、自治体の首長それぞれがそれぞれの「要請」を出す格好になっており、拘束力がどこまであり、また要請の範囲が明確ではない点が多い。チェアマン、コミッショナーとも、これまでの決断に加え、困難なかじ取りを求められそうだ。