スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2020年3月13日 (金)

なでしこジャパン 米国遠征3連敗から帰国「(責任問題が出るのは)当然。でも諦めず金メダル狙う」高倉監督

13日=成田空港 米国で行われた親善試合「シービリーブスカップ」で3連敗し最下位に終わったサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」(世界ランキング10位)が、米国ダラスから帰国した。初戦のスペイン戦(1-3、得点岩渕真奈)、イングランド戦(0-1)、世界NO1のアメリカ戦(1-3、得点岩渕)3試合とも、DFラインからのビルドアップ中にスミスをさらわれたり、奪われたりするミスからの失点を喫し、内容は不作だった。「やってはいけないミス。相手のFWの圧力に対して、つなぐだけではなく、蹴ればいいとか、局面での判断、変化への対応ができなかった」と、シーズン明けの今遠征が、3か月半ぶりの対外試合で、初の90分でのゲームになる選手もいるなど、全体的にフィジカル、試合勘が欠如した点を猛省した。この日、親善試合として予定されていたニュージーランド戦が中止と発表され、合宿に切り替えるかなど今後、五輪までの強化スケジュールの大幅な見直しも迫られる。また3連敗で五輪前最後となる海外遠征を終えた責任については「(続投かどうかの)話が出るのは当然。でも私は日本の良いところをどうやって出すかわかっている。選手も自分も最後まであきらめずにオリンピックの金メダルを目指して頑張る」と話した。 高倉監督について、田嶋幸三会長は「思うようなサッカーができていない」と厳しく評価したが、 女子の強化の現場を預かる今井純子委員長が今後、どのような評価をし、強化の話し合いをするのかは未定。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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