瀬古マラソンリーダー 代表内定男女6人と補欠は変更なし 「自信を持って選んだ6人」
25日=都内 東京五輪2020が、新型コロナウイルスの世界的感染拡大のため1年以内の延期が決定したのを受け、日本陸上連盟の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(63)が取材に応じ、マラソンに関しては現内定選手男女6人をそのまま代表とする方針を示し、6月の理事会に正式にはかるとした。昨晩から現場の不安な声が瀬古氏のもとに殺到したという。「不安になったと思うが、権利を守ってあげたいと思います。決定は、日本陸連の理事会にかけるが、強化として(現代表を)提案する。MGCで3年掛けて、自分達で勝ち取った権利を取り上げることはできない」と、仮に今後の国内レースで好記録が出た場合でも代表は変更しない。マラソンは新しい選考システム、マラソン・グランドチャンピオンシップ(MGC)でほぼ3年をかけて、男子は中村匠吾(富士通)、服部勇馬(トヨタ自動車)、大迫傑(ナイキ)、女子は前田穂南(天満屋)、鈴木亜由子(日本郵政グループ)、一山麻緒(ワコール)の男女3人ずつが内定し会見を行ったばかり。自身も1980年のモスクワ五輪の際に、政治的理由のボイコットにより、“幻の五輪代表”となった瀬古リーダーはボイコットの決定した日を5月24日、と今も忘れておらず、「選手に一番大事なのは目標。目標が定まらなければ練習にも集中できないし身が入らない」と、苦しかった当時を振り返った。