野球、サッカー合同初の新型コロナウイルス対策連絡会開催 知見の共有、意見交換を行い、次会議は9日に
3日=都内 NPB(日本野球機構)とJリーグ(日本プロサッカーリーグ)が合同で立ち上げた「新型コロナウイルス対策連絡会議」第1回会議が昼過ぎから約2時間にわたって行われ、斉藤惇コミッショナー、Jリーグの村井満チェアマンをはじめ、NPBの12球団の代表者やJリーグ特命理事らが出席した。ラグビートップリーグの太田治チェアマンも出席するなか、Jリーグの播戸竜二特任理事は、「試合中選手は同じボトルで水を飲んでいるがこれは(感染に)問題ないか」といった選手の視点を、また村井チェアマンは「濃厚接触とは、2㍍以内で飛沫が飛ぶような大声で、しかも密閉された空間を前提するといった、感染環境における正確な話を伺えた」とサポーターの観点で、スポーツ団体が直接疑問や知識を専門家から得られた会議に意義があったとした。情報は両団体から、トップリーグ連携機構、コンサートなど音楽イベントを展開する統括団体にも共有されているという。次回の会議は9日で、Jリーグは18日からの再開、プロ野球は20日からの開幕をそれぞれ独自の判断で視野に入れる。Jリーグ実行委員会は12日のため、そこがひとつの分岐点となりそうだ。
一方、こうしたスポーツ界独自の知見の収集、独立した判断が、今後、政府、関係省庁から反対を受ける懸念もある。プロスポーツの動きについて重大な決断を迫られるが、村井チェアマンは「皆さんの安全な生活を取り戻すことに軸足を置く」と決断の根拠を示し、もしNO、とされた場合、「その背景(例えば感染リスクの知識がないなどを理由にされる)をしっかり理解する必要がある」と、再開ありきではないと強調した。専門家チームの一人、賀来満夫・東北医科歯科大学感染症学特任教授は「観客を守り、同時に選手、そして選手を支援する方をどう守っていくのか意見交換をさせてもらった。意義があったと思う」と話していた。