スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2020年3月 1日 (日)

東京マラソン 大迫傑 日本記録を自ら塗り替え東京五輪代表に前進(2時間5分29秒)「山あり、谷あり、焦ったけれど次につながるレースできた」

1日=東京新宿都庁前―丸の内片道42・195㌔ 天候晴れ、気温11・8度

東京五輪代表最後の1枠をかけた東京マラソンが行われ、昨年9月のMGCで3位と内定を得られず、東京にあえて出場をした大迫傑(ナイキ)が自らの日本記録2時間5分50秒を塗りかえる2時間5分29秒で日本人トップの4位で五輪代表の座に大きく前進した。MGC3位の大迫の日本記録2時間5分50秒を上回っての上位を目指した「3強」と言われた井上大仁(MHPS)、設楽悠太(ホンダ)は及ばなかった。優勝はレゲセ(エチオピア)で2時間4分15秒、大会記録の更新はできなかったが連覇を果たした。女子は、サルピーター(イスラエル)2時間17分45分と大会新、歴代8位にあたる好記録だった。大迫はレース後のフラッシュインタビューで涙を流して言葉に詰まりながら「勝ちたい気持ちだけでやってきた。レースは山あり、谷あり、焦ったけれど(まだ五輪は内定ではないが)次(五輪)につながるレースができた」と、給水に失敗し、トップグループから落ち、脇腹の痛みも克服するなど、苦しい42・195㌔の走破に充実感を漂わせた。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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