スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2020年2月14日 (金)

Jリーグキックオフカンファレンス J113年ぶりの復帰横浜FCカズは1人スパイクで登壇「皆履いてくると思ったのに・・・気合が入り過ぎた」イニエスタと初対面

14日=都内ホテル サッカーJリーグが21日、湘南対浦和で開幕するのを前に、J1全クラブが集まり、ユニホーム姿の選手が壇上で開幕カード別に意気込みを話した。五輪イヤーの今年は、リーグ戦より先に、16日のルヴァン杯が先行する変則的な日程となる。今年、天皇杯とゼロックススーパーカップを制して勢いに乗る神戸と、13年ぶりのJ1復帰を果たした横浜FCからイニエスタ(36)と選手でただ1人スパイクを履いて壇上に立ったカズ、三浦知良(52)が登場。イニエスタはシーズン開幕に「わくわくしている。(カズの52歳に)この年齢になってもサッカーへの情熱を持ち、愛を失わず、打ち込む姿に脱帽する」と感激し、個人的に食事にでも、と隣のカズを笑顔で見つめた。カズも「この場を与えてくれた皆さんに感謝する。(現在臀部を痛めてチームを離れているが)個人的にはメンバー入りして神戸への新幹線に乗りたい。イニエスタはジェントルマンで謙虚な方だと思う」と、話し、古巣でもある神戸でのアウェーにユーモアと出場への強い意欲をにじませた。出席した選手のうちただ1人、スパイクを履いて壇上に立ったカズは、「みんな履いてくると思ったのに・・気合が入り過ぎた」と苦笑し、会場を笑いに包んだ。無意識なのか、左足を常にストレッチのように動かしていた様子も「サッカーが生活」を体現しているようだった。初対面ながら、ポルトガル語を話すカズはスペイン語もすべてわかっており、壇上でも2人が談笑し最後は固く抱き合っていた。36歳と52歳、ともにサッカーに対するコメントには、サッカーへの情熱、愛情、人生、といったワードが散りばめられ、今年のJ1のシンボルとして輝きを放っていた。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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