スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2020年2月25日 (火)

なでしこジャパン米遠征メンバー発表 「これが最後の実践。どの選手が必要か見極める大会」高倉監督

25日=JFAハウス(東京文京区)東京オリンピックを前に、なでしこジャパンにとって強豪チームとの最後の実践ともなる、「2020SheBelievesCup」(米国3月5日から)の遠征メンバーを高倉麻子監督が発表した。今大会は5日スペイン(東京五輪には出場できず)、8日イングランド、11日にアメリカと強豪国との対戦で、監督は「五輪予選がないので、五輪前、これが最後となる重要な大会。18人でオリンピックを戦うためには、どの選手が必要か見極める大会」と、五輪登録18人の狭き門を決めるモードに切り替えた。なでしこは、すでにキャンプを行っており、例年よりも五輪を意識した選手がいいペースで仕上げてきた点を高く評価。昨年から5試合で無失点を続けており、今大会はゴールが課題となる。「人任せではなく、自分で得点する意識を、と言っている。同時に、厳しい試合の中で点を取りに行くのは誰だろう、というのを見ることはできる」(高倉監督)と、大黒柱の出現にも期待を寄せた。
五輪登録メンバーは18人で、今大会に出場する選手23人には貴重なアピールの場であり、ラストサバイバルでもある。また新型コロナウイルスによりスポーツイベントも中止を余儀なくされるなか、今大会3試合を終えた後は、3試合すべて、国内での親善試合が予定されているため、感染拡大の影響で各国が日本への渡航をキャンセルするケースも想定される。最悪の場合、対外試合はこれが最後になる可能性もあり、監督は「あと6試合、対外試合はどれも重要で今回の3試合は日程も(中2日の強行軍)含め本番の緊張感で臨む」と話した。

米国遠征メンバー http://www.jfa.jp/nadeshikojapan_2020/news/00024539/

 

 

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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