JOC山下会長「IOCの4、5人から早い準備と助言受けた」30年札幌冬季五輪へ機運を示す
30日=都内ホテル JOC(日本オリンピック委員会)山下泰裕会長(62)が、時事通信社の内外情勢調査会の講演会に出席し、29日、JOCが2030年冬季五輪国内候補地に札幌を決めた件を受けて、「JOCはオリ・パラ一体、夏(夏季五輪)・冬(冬季五輪)一体の方針で、東京の準備段階、ラグビーW杯の成功と、IOC(国際オリンピック委員会)でも(開催能力を)高く評価されていると実感を持った。現地でも、4、5人の方から、早めに準備したほうがいい、とアドバイスされた。札幌での可能性は十分ある」と話した。IOCが招致プロセスに、より柔軟性を持ち、開催地決定を従来の7年前から、「9年前でも」と大幅な前倒しを認めるなど、札幌の招致活動への「追い風」を活かしたいとの意向を示した。講演会では、1984年ロサンゼルス五輪決勝で、エジプトのラシュワン選手と決勝で対戦した際、ラシュワンが山下氏のケガの箇所を狙わなかったとされた「フェアプレー」を、「私のケガを狙わなかった、ということはなかった」とユーモアを交え、「それより正々堂々、真っ向勝負で来てくれたことがフェアプレーであり、表彰式で私の名前が呼ばれた際、真っ先に表彰台にあがるために手を貸してくれた、そこがユネスコフェアプレーの理由だった」と、世紀のフェアプレーの真相を明かして会場を沸かせた。