日本サッカー協会がU23アジア選手権カタール戦VAR判定2つに「抗議文」提出 「経緯の説明を」田嶋会長 改めて森保監督全面サポートも明言
16日=JFAハウス(東京文京区) 日本サッカー協会・田嶋幸三会長は、15日のU-23アジア選手権(タイ)1次リーグ最終戦となったカタール戦で、前半アディショナルタイムに田中碧(21=川崎F)がレッドカードで退場になった場面、後半38分、斉藤未月(21=湘南)がPKを取られた場面、ともにVARの判定だった点について、試合後AFC(アジアサッカー連盟)に対し、関塚団長の名前で「(判定の)経緯を示すよう」文書を提出したと明らかにした。前半の場面は、田中がレッドカードになるファールをしたかに見えるよう、前のシーンまで巻き戻していたのに対し、斉藤の際は映像を一部消していた。田嶋会長は「VARでもこういう(間違った運用)のがあるんだと不可解だった。これまで(間違いをただすための)VARに対し、再検討をする形はなかったので正式に文書で回答をもらえれば」と、審判のミスを減らすためのVARが、15日の試合のように逆に誤った判定につながりかねない事態に一石を投じたとした。この日午前、日本の審判にもこの2つの場面について意見を聞く機会を設け、タキ主審の判定には全会一致で疑問を呈したという。
また今大会で1勝もできずにリーグ敗退が決まった森保一監督について、「ずっと勝ち続けることはできない。兼務のスケジュール(の難しさ)はわかっていたことで、これからも全面的に変わらぬサポートする」とした。今大会、年末の東アジア選手権とリーグ、天皇杯の日程を考慮しながら選手を招集してきた森保監督に「色々な気を使っている。もう気を使わずにやってもいい」と、話した。
また15日には新会長の選挙への立候補が締め切られ、田嶋幸三会長1人が立候補したため、16日の理事会で会長候補者とされた。得票は29名の理事中27名だった。今後3月の評議委員会、理事会を経て正式に会長3期目(6年目)に入る。