スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2019年11月 2日 (土)

ラグビーW杯 南アがイングランドを32対12で下して07年以来3度目、史上最多タイの優勝果たす 

2日=横浜国際総合競技場(観衆70103人) ラグビーW杯日本大会は9月から1カ月半の大会最終日を迎え、イングランドと南アが07年以来となる2度目の決勝対決に臨んだ。南アは07年以来3度目の優勝で、ニュージーランドと並ぶ最多優勝。15年大会で日本の監督を務めたエディー・ジョーンズ率いるイングランドは03年以来の優勝をかけた。
 南アは前半2分PGを失敗。絶好のチャンスを逸するも10分にはイングランドの反則から再びショットを選びSOポラードが決めて3-0と先制した。20分には南アの反則からショットを選択しCTBファレルのPGが決まって3-3となった。ともにPGを1本ずつ加えて6-6となるが、決勝戦の緊迫感からかミスも多くトライは奪えず、南アのポラードが4本のPGを決めて12-6で折り返した。
 南アは過去のW杯の試合で、前半をリードした試合を落としたのは15年の日本戦のみ。前半6点のリードは優勝へ大きく前進する自信になったのか後半立ち上がりからスクラムでイングランドを圧倒、反則を誘ってポラードはこの試合5本目、大会62得点目(通算トップ)をあげる。イングランドもスクラムから南アのコラプシングでCTBファレルがPGを決めて15-9とワントライで逆転圏内に。南アはイングランドのオフサイドからポラードが6本目のPGで18-9とした。
 18分にはファレルが22㍍ライン近くから4本目のPGで逃げる南アに食らいつく。18-12とトライのないままPKの応酬に。しかし南アの正確でパワフルなタックルはイングランドにボディブローのように効きはじめ、26分、マイボールスクラムから俊足WTBマピンピがショートパントキックからこの試合初のトライ、ポラードのコンバージョンも決まり25-12とついにイングランドを突き放した。さらに相手ノックオンボールを拾い、WTBコルビが右サイドを突破しトライ、コンバージョンも成功して32-12と試合を決めた。
 

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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