スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2019年9月15日 (日)

女子MGC 前田穂南(天満屋)が優勝、2位は鈴木亜由子(日本郵政)2人が東京五輪代表に内定 3位は4秒差の小原怜(天満屋)

15日=東京・神宮外苑発着42・195㌔ マラソンで初となる選考1本化レースとなった「MGC」(マラソングランドチャンピオンシップ)が行われ、女子は前田穂南(23=天満屋)が2時間25分15秒で優勝、2位にはマラソン2度目の日本郵政・鈴木亜由子(27)が2時間29分02秒で入り、2人が東京五輪代表に内定した。3位には鈴木に4秒差まで迫った小原怜、内定はできなかった。月間1000㌔にも達する練習距離を4か月間積んだという前田は前半から余裕を持って集団の好位置をキープ。またターンの多い今レースへの十分な準備を示すように、最短距離を取るなど暑さの中の消耗を最小限に抑えた。18キロ過ぎからは鈴木との並走となったが20㌔前から独走でゴールした。天満屋はこれで2000年のシドニー五輪から5大会で(リオ五輪は出場できず)女子のマラソンを輩出する。鈴木は「よかった、という安心感だった。本当に緊張した。まずはオリンピックの代表を確保したので課題にしっかり取り組みたい」と喜びを話した。3位の小原は「足がちぎれそうだな、とまあちぎれないですけど・・・最後まで諦めず首の皮一枚つながる結果だった。前田と練習できてプラスだった」とほっとした様子を見せた。優勝した前田は脱水などで救護室で手当を受けた。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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