スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2019年8月30日 (金)

体操 内村航平 全日本シニアで83・900点で5位 6種目全て演技し4か月ぶりに光明 優勝は萱和磨

30日=福井県営体育館 全日本シニア体操競技会が行われ、4月の全日本選手権では肩痛で予選落ちした内村航平(30=リンガーハット)が4か月ぶりの復帰戦に臨んだ。最初の種目「ゆか」では、2週間前に痛めた腰の影響を感じさせない着地を決めて、Eスコア(技の完成度)を8・8まで上げ14・800で幸先良いスタートを切った。続く2種目目の「あん馬」では肩の痛みが残るためか落下し、12・600。肩の痛みの影響がもっとも心配されるつり輪は安定した着地で逃げ切り、跳馬ではシューフェルトで、Eスコアをこの日最高の9・2まであげた。平行棒も、今大会でも「五輪を目指すうえでもこれだけはやっておきたい」と、課題としていた下り技を決めて最後の鉄棒へ。カッシーナなど4つの離れ技を全て決めて14・200をあげ、合計83・900点で6種目全てを通した。途中腰を気にしてさする様子もあり、今後の試合の予定などまだ分からないものの、4回目の五輪となる東京に向けて光の見える復帰戦となった。
優勝は世界選手権代表の萱和磨で86・100、2位は同じく世界選手権代表の谷川航(ともにセントラル)で85・550だった。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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