内村航平 肩痛消え順調に回復中 親子運動会でコバチ披露「(東京五輪は)夢物語から、行けなくはない、叶えられる夢に」
14日=東京・有明 体操男子で12、16年オリンピック2連覇の内村航平(30=リンガーハット)が、公募で選ばれた親子50組による「親子大運動会」のイベントにゲストで参加し、チームの一員として一緒に大玉転がしや、内村が初プロデュースした体操の動きを交えた障害物リレーに出場したほか、自身の強い希望で「鉄棒の風圧や音、高さといった迫力を感じて欲しい」と、鉄棒の実技披露も行った。
演技の前には、日々のトレーンングで行う「ロープのぼり」を見せたり、手が小さいので女子用のプロテクターを愛用している秘密や、握力測定では「41・7キロ」と、同年代の男性の平均(47キロ)を下回る数値が明らかに。「鉄棒は指をひっかけているだけなので握っていない」と明かすなど、試合では触れる機会のない王者の「横顔」に、参加者は感激した様子だった。
鉄棒の周囲を子どもたちや父兄に囲まれて得意のコバチを見せ2度失敗したが、「東京五輪で成功させます!」と誓い、大きな拍手を浴びた。 4月の全日本選手権では肩痛の悪化で予選落ちし、10月の世界選手権(ドイツ)の代表入りは果たせなかった。その後、さまざまな肩治療を行い、回復は順調だと笑顔を見せた。全日本では「東京五輪出場は夢物語」と落胆した様子だったが、この日は痛みが消えたため終始リラックスした余裕を感じさせ「(五輪は)いけなくはない、叶えられる夢になった」と、前進している実感を漂わせた。次戦は8~9月の全日本シニア選手権(福井)となる。