スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2018年5月 3日 (木)

Jリーグ磐田ギレルメ横浜M戦で暴力行為「’あの時’のショックを思い出した。全てのサッカー関係者に申し訳ない」名波監督同カードでの過去も重なり沈痛謝罪

2日=横浜・日産スタジアム ジュビロ磐田が横浜F・マリノスにアウェーで挑み3-1で、08年6月以来10年ぶりとなる同スタジアムでの勝利を挙げた。勝ち点を18に伸ばし6位に浮上する好ゲームのはずが、後半35分、今季加入したブラジル人FW・ギレルメが、すでに受けていた遅延行為での警告に続き、反スポーツ行為でこの日2枚目の警告を受けて退場。興奮したギレルメは、横浜のMF喜田を左足で蹴り飛ばす行為に及んだ。鈴木秀人コーチらに連れられピッチを出る際、今度は横浜の通訳を左手で殴り、最後はチームスタッフ数人に押さえられながらピッチを出た。試合後、名波浩監督は「スポーツ選手としてあるまじき行為を試合中にしたという厳然たる事実に対して、チームを預かる身として、お詫びします。申し訳ございませんでした」と、フラッシュインタビュー、また記者会見でも冒頭で頭を下げ、監督、ギレルメも直接マリノス側に謝罪した。02年、横浜Mと磐田戦では、当時在籍した横浜M・FWのウィルが、パスを出さなかったとして味方で、磐田にいた奥大介を蹴り飛ばした暴行が起きておりマリノスを解雇される大きな衝撃を与えた。名波監督は「あの時のショックを思い出してしまい、一層悔しい。クラブも厳罰を考えると思うが、選手だけではなく、サポーター、サッカーをしている人々にも本当に申し訳ない行為。彼の家族も号泣していると思う」と、メンタルコントロールに問題があると知っても獲得した選手だけに、敗戦したかのように言葉を振り絞った。今後は、マッチコミッショナーが行った「事情聴取」がJリーグに報告され、ギレルメへの出場停止の裁定がなされる。5試合は下らず、さらにクラブ側も別に処分を科すと予想される。

 

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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