スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2017年5月17日 (水)

トヨタ社員が日本サッカー協会指導ライセンスを取得し、キッズプログラムに参加 新しいパートナーシップを契約

17日=日本サッカー協会(JFAハウス、東京文京区)日本サッカー協会とトヨタ自動車は、「ユース&デベロップメントプログラム」のパートナーシップ契約を会見で発表した。協会はこれまでも「キッズプログラム」として6歳以下の子どもたちを対象に、各地域の県協会が主体となって保育園、幼稚園を巡回し子どもたちの成長、発達に寄与するボール遊び、体力作りにサッカーを取り入れてきた。しかし、週末は休園するため平日の昼に限定され、県協会では平日にコーチ役が確保できない点、また様々な費用が課題となっていた。トヨタは、全国販売店のうち対象376社でこの年代の指導が可能となる「JFA 公認キッズリーダー」のライセンスを社員に取得してもらい、地域協会と連携して地域貢献活動を行う。企業がスポンサーをする場合は資金援助や資材の提供が主だが、今回のように、社員が時間外に自分の時間を割くボランティア活動ではなく、希望者が業務の一環としてサッカー協会公認ライセンスを取得し(ライセンスは半日ほどで取得可能)、その上で地域貢献活動に参加するといった仕組みはユニークで、今後「働き方改革」をテーマとしても注目される

田嶋幸三会長は「一件違ったように見えるが、日本代表の強化は実はこうした子どもたちの成長段階に寄与する活動なくしてあり得ない」とし、トヨタから会見に出席した卜部治久(うらべ・はるひさ)地域貢献活動特別研究会委員長は「トヨタのお兄さん、トヨタのお姉さんと親しんでもらうなかで、親御さんを含めて地域を活性化するお手伝いができれば、と思う。サッカーとトヨタの関わりは深く、社員も楽しみにしている」と、会見後早速行われた、隣の「湯島幼稚園」でのイベントに社員と参加した。全国には1741の市町村があり、サッカー協会単独で現在668市町村と40%。48631の保育園、幼稚園のうち8・7%の4268を巡回。全国に販売網を持ったトヨタ販売店の社員が、JFAのライセンスを取得するという新たな取り組みで数字と、キッズプログラムがどこまで伸びるか注目のタッグとなった。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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