スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2017年4月19日 (水)

体操 内村航平公開練習 「結論はいつも体操は難しい・・・日々追求するしかない」NHK杯へ自信

19日=ナショナルトレーニングセンター(NTC=東京・北区) 体操の全日本で10連覇を果たした内村航平(28=リンガーハット)が、プロに転向して初めて公開練習を行い、5月20日、21日のNHK杯に向けて「NHK杯ではキレのある演技ができ、(競技に)戻ってきたと伝えられればと思う」と、リオ後8ケ月ぶりとなった全日本を乗り越えた手応えを口にした。技の出来を評価するEスコア(10点からの減点で採点)がより厳格に採点されるといわれる今回のルール変更について、試合前は国際試合の傾向から8・5点台と想定していたという。ブランク明けにルール変更に対応した難しい試合だったが、以前から自分自身の「美の合格ライン」と定めていたEスコア9点を6種目で揃える「54点」への確信をも深めたようだ。「8・8平均は出ると思いますし9点も割と出ている」とラインは変えず、Dスコア(技の難度)を全日本からさらに下げても「美の追求」をさらに続ける。公開練習中には、吊り輪の演技で、Eスコアを0・3点の減点を抑えるため肘を伸ばす取り組みも見せ「もう長く体操やっているんですが、結局結論は、体操は難しいというところに行く。それを、日々追い求めて行くのが大切なんだと思います」と、プロ体操選手としての所信表明のようだった。

新体制でコーチとなった同年生まれの佐藤寛朗コーチ(28)も取材に対応し、「NHK杯ではE得点を9点台に乗せて勝負し、世界選手権までにまた2人で(連覇への)作戦を考えています」と話す。子どもの頃から旧知の仲だが、内村が演技したい技の構成を口にし、それを、ルールを踏まえて佐藤コーチが実際の「絵」にする。いわば設計士のように内村に寄り添う。一線を置くため、「東京が終わるまで航平さん、と敬語で話します」と、コンビの充実感を漂わせた。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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