スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2011年8月10日 (水)

「サッカー日本代表親善試合、日韓戦は3-0で日本が勝利」香川が代表復帰2ゴールと本田で完封

サッカーの「キリンチャレンジカップ2011」(10日、札幌ドーム19:30キックオフ)日韓戦が行われ、最新のFIFAランク16位の日本代表は、同28位の韓国代表と今年1月のアジア杯(カタール)以来となる対戦に臨んだ。1月の同試合で足の小指を骨折ひた香川真司、また昨秋、アウェーの日韓戦で右腕を骨折した駒野友一が、先発で代表復帰戦に先発した。日本代表先発=GK川島永嗣(リールス)、DF駒野友一(磐田)、今野泰幸(FC東京)、内田篤人(シャルケ)、吉田麻也(フェンロ)、MF遠藤保仁(G大阪)、長谷部誠(ヴォルフスブルク)、岡崎慎司(シュツットガルト)、本田圭佑(CSKAモスクワ)、香川真司(ドルトムント)FW李忠成(広島)。

日本代表にとって、9月2日、北朝鮮とのホーム戦から始まるW杯ブラジル大会アジア3次予選前、最後の強化試合となる。海外組も揃っており、重要なテストマッチに、ザック監督も「慣れたシステムはあるが、試合の流れの中でオプションを試せるか考える」とした。韓国戦の通算成績は、日本の11勝22分38敗で、2000年の対戦で引き分けてから10年で5度日本のホームで対戦しながら一度も勝っていない相手に勝って予選への弾みをつけたいところ。

前半、日本はファーストプレーからスピードに乗って、岡崎が右サイドを突破。切り替えしから相手DFを振り切り完全にフリーになると左足でミドルシュート。ブンデスリーグの開幕戦で今季初ゴールを奪った勢いそのままにゴールを狙う。直後にも、DFの跳ね返りに、本田が鋭いミドルを放つなど、韓国の気勢をそぐアグレッシブなプレーでまずは主導権を握った。

中盤戦は両チームとも決定的なチャンスまで持ち込めなかったが、35分、ゴール前でDFを引きつけた李が、トリッキーなヒールパスでDFを振り切り、これを持ち込んだ香川が右足で先制ゴール。カタールで韓国戦以来となる代表復帰戦で6点目となる、鮮やかなゴールを奪った。しかしゴール直後、岡崎が自ら申し出て、今回初選出の、21歳・清武弘嗣(C大阪)と交代。足をひきずりピッチを後にする心配な場面も。

韓国は、前半25分に、DFのキムがケガのためにパク・ウォンジュに交代。しかしそのパクがまたケガで交代するアクシデントで、前半は日本の1-0で終了した。

日本は後半もメンバーを代えず、失点し前がかりに来る韓国から追加点を奪うために、スペースを大きく使いながらボールを動かした。開始6分、韓国はスピードの乗らない展開にメンバー2人を同時に交代。日本はこのチャンスを逃がさなかった。交代メンバーがマーク確認をするなど試合に入ろうとするわずかな時間、駒野が左サイドをドリブルで突破。前半には見せていなかった鋭い突破にDFがついていけず、駒野が強烈なシュート、これをGKが精一杯弾いたこぼれ球を、清武が冷静に中央でフリーになっていた本田に渡して、本田が左足で決めて2-0とした。

たたみかけるように後半9分、香川が右サイドの清武とダイナミックなワンツーと展開。ゴール前で受けた香川がこの日2得点目を奪って3-0と試合を決定づけた。

25分過ぎには、DFを振り切ってゴール前へ一人で突破した内田が左足でシュートを放ったが、これがポストに弾かれ追加点にならず、苦笑いする内田に、本田が「愛の蹴り」を入れてサポーターから大きな拍手と笑いが起きるなど、韓国を圧倒した。

試合は3-0で終了し、日本は3次予選前最後のテストマッチに快勝すると同時に、2000年以降日本国内でのホーム戦に一度も勝てなかった11年間も清算してW杯予選へ弾みをつけた。

※日本が韓国に3点差で勝ったのは、1974年9月の日韓定期戦に4-1で勝って以来37年ぶりのこと。

<日本代表メンバー>
GK 1川島
DF 3駒野→16槙野(後半11分)、6内田、15今野、20吉田
MF 7遠藤→14家長(後半28分)、17長谷部(Cap)→22阿部(後半21分)
FW 9岡崎→11清武(前半36分)、10香川→13細貝(後半40分)、18本田、19李

(サブメンバー)
12西川、23東口、2伊野波、4栗原、21柏木、8松井、24森本

<得点者>
前半35分 香川
後半8分 本田
後半10分 香川

(試合後のフラッシュコメントから)

■ザッケローニ監督コメント
韓国相手に最初からいいプレーだった。結果にも満足していますが、内容にも満足しています。選手たちはいいプレーをしてくれたので、予選に向けても弾みがつく勝利だったと思う。最後まで集中が切れることがなく、韓国相手にプレーできたことはよかった。
これからは予選に向けてしっかりと準備をしていき、新しく入る選手のコンディションも見ていきたい。最後に90分途切れず応援してくれたサポーターにお礼を言いたい。

■香川コメント
きれいに決まってよかったです。韓国にはこれまで2度とも勝てていなかったので、90分のうちに勝ててよかった。たくさんのサポーターの方が入っていただいたおかげで勝てました。ありがとうございます。

■本田選手
気合は入っていました。結果もそうですが、内容にこだわりたかったので、いい試合ができてよかった。ただ、すぐ予選も始まるので、いい準備をしたい。
また応援をよろしくお願いします。

(試合後コメントから)

■小倉会長
3-0で、韓国に勝てる試合を初めて見ました。素晴らしい試合だった。なでしこだけじゃないということをサムライブルーも示してくれた。さすが、サムライブルーです。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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