スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2020年4月 3日 (金)

Jリーグ再開、プロ野球開幕、ともに5月以降に再び延期へ 選手の新型コロナウイルス感染の事態重く

3日=WEB会見 プロ野球とJリーグが新型コロナウイルスの対応策などを専門家と共に協議する「対策連絡会議」の5回目会合が開かれ、全国で感染者が急増している状況を踏まえ、今月24日に予定していたプロ野球のシーズン開幕と、今月からJ3、J2、J1と段階的な再開を目指していたJリーグの公式戦はさらに延期される見通しとなった。東京都内で開かれた連絡会議は、プロ野球の斉藤惇コミッショナー、Jリーグの村井満チェアマンのほか、3人の感染症の専門家が出席。東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は「全国で感染者が急増するなど厳しい状況になっている。4月に試合を開催することは、非常に難しいと申し上げた。できるだけ開催時期を延ばしてもらいたい」と専門家の助言を代表した。また、前回から5回目会議の間に、プロ野球阪神、Jリーグも神戸で選手ほかが感染した事態を受け「フェーズが明らかに変わっている」との指摘もあった。別の専門家からは「開幕、再開の答えは分からないが、5月の終わりごろであれば、何とかなるのでは」といった意見もあった。Jリーグは、今月25日からJ3、来月2日からJ2、来月9日からJ1と、段階的な再開を目指したが村井チェアマンは「実行に移すのは、難しいと感じている」との認識を示し、今後、改めて臨時実行委員会を開き、全クラブで話し合う。斉藤コミッショナーも「開幕の延長は覚悟しなくてはと思っている」と、3日午後、12球団の代表者が集まって改めて協議する。医療機関が切迫した状況に追い込まれ、学校の再開めどもなかなか立てられないなかで、たとえ再開してもしなくても(野球は開幕の検討)、日本を代表する2つのプロスポーツが専門家の知見を交えて状況を模索し、常にファンに向けて発信し続ける姿勢は評価される。一方で、感染者が都内で100人に達するかという数字になり、医療体制の維持のため各自治体で自粛要請が日々更新される事態に収束を見通すのは不可能だ。地域密着を掲げるJリーグが再開に踏み切るのは困難で、連携対策会議の続行と発信は定期的に行いながら、再開は現実的判断をもとに一気に大幅に遅らせていい時期ではないか。

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2020年4月 2日 (木)

JFA田嶋会長退院、自主隔離の中、WEB会見行う 「老若男女、皆さんが笑顔でサッカーできる日のために貢献を」

2日=WEB会見(都内) 3月16日、新型コロナウイルスに感染し入院治療を続けていた日本サッカー協会(JFA)田嶋幸三会長が、2度の検査で陰性だったため都内病院を退院し、高齢者が同居することから自宅に戻らず、自主的な隔離生活を取る場所でウェブ会見を行った。会長は2月28日から、会議出席やなでしこジャパンの視察で英国、オランダ、米国を訪問。8日に帰国後、14日にJFAの理事会を終え、15日に発熱したため海外渡航歴があるなどを保健所に相談し、17日に陽性が判明した。肺炎の症状はあったが、微熱以外は比較的安定した状態で、入院中に接した医療関係者の尽力に敬意を示すとともに「医療関係者を疲へいさせず、医療崩壊をさせないようにしなければならない」と患者の目線から訴えた。この日の昼にはあえてスパイスの効いたカレーを実験的に食べて、嗅覚、味覚には異常はないという。田嶋会長は「(入院中の)3月29日に3期目の会長に任命された。入院している間にお認めいただいて感謝。改めて今まで以上に重さを感じている。サッカー界全体がひとつに一枚岩になってこの危機を乗り越えていきたい。老若男女、みんなが笑顔でサッカーができる日を、私たちは目の前の課題をひとつずつ解決していきたいと思います」と話した。JFAは、2月26日にいち早く在宅勤務をスタート。今回、会長との濃厚接触者はいたが、在宅勤務、手洗い、消毒ほかJFAが徹底した感染対策を行っていたため「感染のリスクを下げていたことでクラスターは起きなかった」と安どした様子だったが、一方で、濃厚接触者に当たると思われた家族もPCR検査を受けられなかった実態も明かした。
 また五輪が1年延期になり、森保一監督との契約、まだ年齢制限をどのように(五輪はU-23)定めるかは今後、検討していく。五輪予選を終えていない地域は、24歳に引き上げて突破した国に出場権を与える見込みだが、W杯予選との兼ねないもあり、現状では決定とはならない。

森保一・五輪代表監督の兼任について「東京五輪までの契約であり、延期によって契約が白紙になるとは考えていない」とした。

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2020年4月 1日 (水)

Jリーグ緊急実行委員会開催 村井チェアマン「再開へ最大限準備」無観客試合を視野に入れる等、感染拡大の状況により再判断

1日=WEBによる会見 新型コロナウイルス感染拡大で第1節以降、公式戦を中断しているJリーグは、第4回臨時実行委員会を行い、メディアとのWEB会見で村井満チェアマン、担当責任者が内容を報告した。チェアマンは、神戸のDF酒井高徳(29)、同トップチーム関係者、またこの日、J2群馬のDF船津徹也(33)も新型コロナウイルス陽性が判明している状況に「国民の皆さまに心配をかけている状況。申し訳ないと思っています。収束に向け予断を許さなが、J3は4月25日、J2は5月2日、J1は5月9日の再開を目指し、最大限の準備はしていく。その中で世の中の趨勢(すうせい)に鑑みながら(再開の検討)判断していこうと話しました」と説明した。今後、緊急事態発言が発令される可能性もあり、自治体との関係で無観客開催も視野に入れる。一方、再開がさらに延期される可能性もある。また今季から創設される予定だった若手育成を目的した「エリートリーグ」は中止となる。

 

 

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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