スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2017年8月15日 (火)

ロンドン世界陸上から帰国したアンカー藤光「世の中にも一杯いる’リザーブ’へのエールに」

15日=羽田空港 ロンドン世界陸上男子400㍍リレーで銅メダルを獲得した短距離陣、男子50㌔競歩で初の銀、銅複数メダルを手にし3人全員入賞を果たした競歩陣が帰国し空港で会見を行った。昨年のリオデジャネイロ五輪の銀メダルに続くメダルを獲得した1走・多田修平(関学大)、2走・飯塚翔太(ミズノ)、3走・桐生祥秀(東洋大)、アンカー藤光謙司(ゼンリン)が揃ってメダルとともに壇上に。昨年銀メダルのメンバーで、2走でトップに並んだ飯塚は「メダルを取れて日本の陸上の存在をアピールできた」と手応えを口にした。リオでアンカーを務めたケンブリッジ飛鳥と急きょ交代した藤光謙司(ゼンリン)は、昨年のリオでリザーブ要員で終わった悔しさが今年の現役続行、今回のメダルにつながった、とし「世の中にはボク以外にも‘リザーブ’の人は一杯いると思う。準備していればチャンスが回ってくると示せたのではないかと思う」と、ベテランらしく収穫を口にした。競歩では、昨年の同種目銅メダリストの新井広宙(自衛隊)が銀を獲得、50㌔2度目で銅を獲得した小林快(ビックカメラ)とラストになって「2人で余裕のウイニングランだな」と、ダブルメダルをほぼ手中にした安心感から小林に話しかけたところ、10秒後ろにウズベキスタンの選手が迫っているのを知らされ、慌てて加速したとエピソードを披露し笑いを誘った。今大会日本が獲得したメダルは、400リレーと競歩で3個と03年パリ大会(4個)以来14年ぶり。入賞は200㍍のサニブラウン(東京陸協)と、50㌔競歩5位の丸尾知司(愛知製鋼)2つだった。

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2017年8月14日 (月)

元日本代表ジーコ氏来日 「W杯出場は、(31日の)オーストラリア戦で決めろ」とアドバイス ハリル監督とはパリでワインを飲んだ仲

14日=日本サッカー協会(JFAハウス=文京区) JリーグYBCルヴァンカップの王者「浦和レッズ」と、コパ・スダメリカーナの王者で、航空機事故でメンバーが死傷したブラジルの「シャペコエンセ」が対戦する「スルガ銀行チャンピオンシップ2017」(埼玉スタジアム)観戦に来日しているジーコ(64)が、JFAハウスで取材対応した。31日に控えるW杯ロシア大会アジア最終予選対オーストラリア戦(埼玉スタジアム)について、元日本代表監督として「残り2試合、勝ち点1を2試合で、などという訳じゃない。力を全部出し切り、これで決めるんだと思ってプレーするだけだ」と、日本代表に、豪州戦で突破を決めるよう強いメンタリティーを求めた。05年6月3日、ドイツW杯アジア最終予選ではアウエーのバーレーン戦(1-0、小笠原)で王手をかけ、そのままタイ・バンコクでの北朝鮮戦(無観客試合)に飛ぶ超過酷な日程だった。また、中田英寿、中村俊輔、サントス、高原直泰が出場停止などで不出場と、今回のハリルジャパンの状況とも似て難しい状況下での世界最速突破を果たした。

 

 

 

 

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2017年8月13日 (日)

ロンドン世界陸上 「サニブラウン君の戦う姿勢が収穫」200㍍14年ぶり決勝の日、レジェンド・末続慎吾がサニブラウンへ送った言葉

 小雨が降り続いた11日の朝、日大グラウンド(東京・世田谷区)の片隅には、重い金属音が響いていた。古びたウエイトルームでは、伝説のスプリンターが80㌔、100㌔、120㌔、と、バーベルの重さを20㌔ずつ上げながら1人、黙々とスクワットを繰り返す。03年パリ世界陸上男子二百㍍で銅メダルを獲得した末続慎吾(SEISA)は、37歳の今も、こうして自分で組み立て、決断し、自らを追い込むトレーニングと日々向き合っている。実に14年ぶりとなったサニブラウンの決勝進出で、コメントを求める依頼が殺到した。しかし評論より、いつも通りのトレーニングを選んだのは競技者としての矜持にほかならない。約1時間半の練習を終え、「もちろんちゃんと見ていましたよ」と、早朝の決勝、走りについて初めて口にした。

 「サニブラウン君の顔には、戦おうという気持ちが表れていたように見えました。オリンピックや世界選手権の舞台で、僕たちスプリンターには一体何が求められているのか、彼にはそれが分かったのではないでしょうか。残り100㍍で太もも裏に痛みが出たのか走り切れませんでしたが、戦えなかった悔しさを噛みしめたのだとすれば、7位ではなく、それが最大の収穫でしょう」

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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