スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2017年10月20日 (金)

サッカーU-17日本代表W杯インド大会から帰国 「この悔しさは一生忘れることはない」久保建英 

19日=成田空港 U-17W杯インド大会決勝ラウンド一回戦でイングランドにPK戦で敗れベスト8進出を逸した日本代表が帰国した。FW・久保建英(16=FC東京U-18)は「(敗退から2日経っても)悔しさは減らない。この敗戦の悔しさは一生忘れることはない。口だけの選手にはなりたくない」と、悔しさが「減らない」と気持ちをぶつける表現でサッカー選手としての未来への覚悟を口にした。森山監督は2年半手がけてきたチーム解散の日に、帰国後も特別に部屋を取ってミーティングを行い、「もっともっと上を目指せ」と最後の言葉を送ったという。久保は「日本が5年後、10年後にサッカー大国になってもおかしくない戦いはできた。いいチームだった」と収穫も口にした。敗戦の後、全員でA代表でのW杯優勝を誓ったという。かつてイタリアから海外でのキャリアをスタートさせた中田英寿は、スペインのエースで同じ年代のラウル・ゴンザレスとワールドユース(95年)で対戦した後「彼との対戦を一生忘れない。これからもそれが世界との‘もの差し’になるから」と話し引退まで心の中に秘めた自分だけのスケールを貫いたのを思い出す。久保がこの日口にした「一生忘れない悔しさ」が、この年代を、日本代表と日本のサッカー界をけん引するものになるだろうか。

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2017年10月18日 (水)

サッカー界がインテグリティ(高潔性、透明性)セミナー セクハラ問題当事者となったJリーグは自己批判で組織改革着手

18日=御茶ノ水 JリーグとJFA(日本サッカー協会)による「2017インテグリティ(スポーツインテグリティとは高潔性や透明性などを意味する)セミナー」が、J1からJ3まで各クラブに設置が義務つけられている「コンプライアンスオフィサー」86人を含み、JSC(日本スポーツ振興センター)、JOC(日本オリンピック委員会)、警視庁など関係者約150人が一堂に会して行われた。スポーツ界では、FIFA(国際サッカー連盟)が賭博や八百長といった不正行為を摘発するため2011年に一早くEWS(アーリーウォーニングシステム=賭博の傾向を事前に関知する)を導入。日本は試験的な役割を担って2013年からこのシステムに参加している。JSC管轄での「サッカーくじ」で昨年は過去最高となる1118億円を売り上げており、インテグリティの徹底が大前提となる。また、昨年はバドミントンでアマチュア選手の違法賭博が社会的にも大きな問題となり、指導者と選手間の暴力問題、セクハラ、パワハラ、薬物問題など違反事例は後を絶たない現状でもある。今年、女子職員からの訴えでJリーグ事務局内までセクハラが判明し幹部が退職した。Jリーグの理事でコンプライアンスオフィサー・木下由美子氏がこの件を謝罪し、18人の幹部による新たな統合プロジェクトを採用したと改革案を説明。「リーグが外部委員会から指摘されたた結果に(悪い状態を認識し)衝撃を受けた。新たな組織風土を築かなくてはならない」と、自己批判を含んだ勉強会となった。

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2017年10月10日 (火)

サッカー日本代表親善試合 ハリル監督就任後最多失点3-3のドローに怒りと失望露わに「こんな内容の悪い試合は見たことがない」

10日=日産スタジアム(新横浜、4万7420人) 6大会連続となるW杯出場(2018ロシア大会)を決めたサッカー日本代表が親善試合「キリンチャレンジカップ2017」ハイチ戦に臨み、前半序盤から17分までに倉田秋(G大阪)、杉本健勇(C大阪)の新しい戦力で2-0と優位に立ちながら、後半2-3と逆転され、最後にようやく香川真司が右足で押し込んだゴールで3-3と引き分けた。1試合目のニュージーランド戦は2-1で勝利したが、FIFAランキング48位のハイチには勝ち切れず、W杯に向け若手のサバイバルと言われた試合も実りが少ない2試合となった。来月には、欧州でブラジル、ベルギーと強豪との親善試合を行い、12月1日にモスクワでW杯の抽選会が行われる。ハリルホジッチ監督は試合後、この試合が就任以来28試合目で初めて3失点を喫したとした上で「こんなに内容の悪い試合は見たことがない。最悪の試合だ。恥をかくような試合で怒りと理解ができない。選手のメンタルの弱さに失望した。代表としてもっと違うものを見せて欲しかった」と、チャンスを与えた新しい選手たちへの失望を露わにした。ハイチは9日に、W杯予選を3月に戦って以来ほぼ半年ぶりに代表としての練習を行ったという。またシュート10本で3点(日本は16本で3点)、後半2点取ったハイチのマルク・コラ監督は「私たちは、ボール保持はできなかったが、決定力はあった」と、急ごしらえのチームの底力を口にした。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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