スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2017年11月16日 (木)

W杯の扉を開けた1997年11月16日、ジョホールバルの歓喜から20年 それぞれのストーリーが・・・

あの晩は満月か満月の次の十六夜だったか、とにかくオレンジ色が混じったような少し怖いほど美しい月がジョホールバル(マレーシア・・ラルキンスタジアム)を照らしていたのをよく覚えている。イランとの後半31分、城が2-2と試合を振り出しに戻す同点ゴールを決めた瞬間、追いついたというとてつもない高揚感とともに、夜空を見上げ「次はこの満月をどこで見るんだろう」と、32番目、最後の出場国をかけてオーストリアのどこかで行われる予定だった「プレーオフ」を頭に浮かべたからだ。試合の詳細を見届ける余裕はもうなく、次の旅程を考えるなんて、何とも弱気な記者と、当時の日本代表は正反対だった。彼らはVゴールだった延長後半に及ぶ118分の激闘を戦い抜いて、日本初のW杯出場を、31番目の国としてもぎ取った。

 

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2017年11月 9日 (木)

サッカーのクラブ経営を女性の加入で伸ばせる3つの理由」―乾貴士のSDエイバル(ラ・リーガ)女性ジェネラル・ディレクター

 JFAハウス(東京・文京区)で、リーグ同士の提携協力で講演したパトリシア・ロドリゲスジェネラルディレクターは、サッカーのプレーどころかスポーツ経験もなく、法律事務所で働いたキャリアから、バスク地方のクラブ、エイバルのファイナンス(財務・金融)部門に転職したという。「だからサッカーの素人なんです」と見せる笑顔には、だからこそプロフェッショナルとしての知識、実行力を貫いてクラブ経営をけん引してきた自信がみなぎっていた。乾の加入と活躍で注目されるピッチ内だけではなく、ピッチ外でも躍進を続けるクラブをけん引するのは、もっとも伝統的男性社会とされるサッカーのクラブ経営では稀な、女性たちの力だ。会長も昨年、リーガで初の女性会長に就任したアマイア・ゴロスティサ氏で、同クラブの女性社員比率は実に45%を超える。しかも来年には、男女比率を完全にフィフティフィフティ(50%)に引き上げることが、役員会ですでに決定しているそうだ。

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2017年11月 4日 (土)

ルヴァン杯で初の戴冠「(胴上げで)重たっ・・・て選手に言われて。次は宙を舞いたい!」クラブの歴史、森島強化部長胴上げ1回の訳


 「現役でもスタッフでもどのポジションでも、絶対にC大阪で優勝したい」と、08年の引退後も口にし続けた森島寛晃・強化部長にとっても待ちに待った瞬間が試合終了のホイッスルとともにやってきた。2点目を記者席で確認し、選手、スタッフとともに喜びをピッチへ。選手に囲まれ「初めて入った歓喜の輪」(森島氏)でついに選手たちにyる感動的な胴上げが始まった、と思ったらわずか1回で地面に落ちてしまう。悲願だった優勝カップを初めて手にしても「持ち方が分からなくて・・・」と苦笑い。「8」とクラブの歴史と背負ってきた「レジェンド」(伝説)の様子は、初のタイトルを通過点とし、さらに上位に定着しようと塗り替えられた歴史の1ページ目を象徴していたのかもしれない。
 
 

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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