スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2021年3月 6日 (土)

C大阪・大久保嘉人3試合連続今季4点目のゴールも、FC東京に逆転負け 「(シュートを打てば)入りそうな気がする」好調さ表現 

6日=FC東京対C大阪(味の素スタジアム観客4768人、非常事態宣言下で5000人以下の規定) FC東京は、かつて在籍し、今季開幕から3点と絶好調のFW・大久保嘉人(38)がけん引するC大阪と、ホームでの今季初勝利を目指した。しかし前半14分、バックパスを坂元達裕がFC東京陣営中央右で拾い、ゴール前へボールを送ると、鋭い反応を見せた大久保がDFの裏を取って頭でゴール。開幕から3戦ゴールで4点目と好調ぶりを伺わせた。大久保は前節の川崎戦に続き、古巣からの連続ゴールを奪った。
 後半、FC東京は立ち上がりの9分、C大阪のバックパスのミスを見逃さず田川が体でねじ込むような形で同点に追いつく。4分後の13分、右サイドに切り込んだ大久保が、ゴール前マイナスの低いクロスを出す。清武がこれをスルー、走り込んだ原川がゴールを決めてまたも先行されてしまった。
 26分、FC東京はペナルティエリア手前の中央でFKを獲得。レアンドロがこのFKを短い助走からゴール右隅に。C大阪のGKキムジンヒョンは全く動けない完璧なコースで、再び同点に追いついた。
 アディショナルタイムは4分、引き分けで逃げ切ろうと守備に重心を置いたC大阪に、4分で振り切ろうと攻撃的な姿勢を見せ、左サイドの敵陣深くでFKを獲得。レアンドロが右足でクロスを出すとニアサイドで、後半「アンカー」の位置で大久保、清武弘嗣
をうまく抑えた森重が、これに飛び込み、かすかにボールに触れて土壇場で逆転に成功した。FC東京はホームで初勝利、次節もホームで神戸と対戦する。C大阪は川崎と2試合続けて逆転負けを喫したが、クルピ監督は「大変見ごたえのあるいい試合ができた。(守備の崩れは)まだ今季が始まって3試合。コミュニケーションが取れるようになれば」と、前向きな姿勢を見せた。
得点者
14分 大久保嘉人(C大阪)
後半9分 田川亨介(FC東京)
後半13
分 原川力(C大阪)
後半26分 レアンドロ(FC東京)
90+3分 森重真人(FC東京)


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2021年3月 5日 (金)

五輪・パラリンピック組織委員会橋本会長、組織立ち上げ7年で初の定例会見実施 「聖火リレー・コロナ事態対応チーム」発足。自治体との協調姿勢示す

5日=都内 東京五輪・パラリンピック組織委員会橋本聖子会長が、組織委員会の立ち上げから7年間、森喜朗・前会長のもとでは一度も行われなかった「定例会見」を初めて行った。橋本会長は、「都民、国民の皆さんに、安心・安全なコロナ対策を行ったうえで大会を開催するという情報を広く発信し、ご理解いただきたい」と、今後も定期的な会見を通じ、情報を発信する方針を示した。また、25日に始まる聖火リレー(福島から)に、この日新たに、「聖火リレー・コロナ事態対応チーム」を、組織委員会・武藤敏郎事務総長をトップに置いて立ち上げたと明かした。47都道府県全て違った感染状況で、ガイドラインでは一律に括るのは難しい。そうしたなかで日々進行していく聖火リレー中の課題、好事例を集め、それを次のリレー地に伝え、さらに万が一の場合の中止の判断を下し、こうしたオペレーションを五輪大会そのものの運営にもつなげられるよう体制作りをするという。「組織委員会は(リレー実施、運用を)自治体に任せきっている」といった自治体からの批判に答えた形で、協調姿勢を示した。
 海外からの観客受け入れについては、3月25日の聖火リレースタート前に、組織委員会、都、政府の3者協議でIOC(国際オリンピック委員会)、IPC(国際パラリンピック委員会)に、はかる提案をまとめ、その後、5者協議で決定する。もし受け入れはしないと決めた場合「(来日を)楽しみにしていた方々へのインセンティブは、なにかできないだろうか考えている」と希望を口にした。ネット視聴などの権利を巡っては、放送権を持つ米NBCとのせめぎ合いも予想される。
 この日は会長の名前のルーツでもある「聖火リレー」について、「(ギリシャで)採火された聖火が、47都道府県を皆さまの手でもって運ばれ、国立競技場に戻って来る。それは宝物だと思う。聖火リレーは未来につなぐ希望となる。(ボランティア、聖火リレーを辞退者に)是非戻って頂きたい」と、力を込めた。会長も感染対策を行ったうえで、聖火リレーの盛り上げるため参加する意向も示した。

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2021年3月 3日 (水)

東京五輪 海外の観客受け入れは聖火リレー前に、観客上限は4月に決定「国民の安心、安全のために早い判断が必要」橋本会長5者協議後に

3日=都内 東京五輪・パラリンピック組織委員会、橋本聖子会長と、IOC(国際オリンピック委員会)バッハ会長、小池百合子都知事、IPC(国際パラリンピック委員会)パーソンズ会長、丸川五輪相による初の「5者協議」がオンラインで行われた。終了後、橋本会長は大会への海外からの観光客受け入れについて「3月中に判断する」としたうえで「(会長として)聖火リレーがスタートする前に決めたい。いつまでに何を決めていくか、皆様にスケジュールを示す」と、3月25日に聖火リレーが福島をスタートする前に、海外からの移動によってもたらされる変異株への不安などについて、国民、都民に明確な方針を示すと明かした。また、観客数の上限設定について、大坂なおみが女子単を制したテニスの全豪オープン、国内で2月26日に開幕したJリーグ、今月始まるプロ野球が昨年から有観客で試合を実施してきた先行事例を参考にしたうえで、「科学的な知見が必要。4月中に判断する」と、決定時期を4月と明言した。IOCはこれまで4月から5月に判断する方向性を示していた。会長は、自ら決定期を早める判断で、都民、国民の不安感を少しでものぞき、理解、関心を五輪に向けてもらいたい意向を示した形だ。
この日の5者協議では、1月に、前・森喜朗会長、またバッハ会長が「あらゆる選択肢を考えたい」と、可能性を示唆していた無観客については議論されなかったという。
海外からの観客受け入れについては、政府が水際対策の中でも特に、変異株が持ち込まれた点に対して慎重な姿勢を見せている。加えて国内でのワクチン接種もまだ一般には始まっていない状況で、会長は「国民、都民の皆さんが安全で安心だ、と実感できなければ(受け入れは)難しい」と、聖火リレーまでの早い段階で発表する方針。会議の冒頭、バッハ会長は「IOCは日本の皆さんの側にいる」と繰り返しコメントした。五輪開催を望む声が世界的にも低い国内世論に対し、これまでの「人類がコロナに勝った証」という論調から姿勢を変えて訴えかけたのが印象的だった。
パーソンズ会長も会談に入る前に「大会の準備にあたって今は重要な時期。もし、を議論する時ではなく、どうやって、を課題とすべき時だ」と、具体的な議論を提案した。。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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